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Will You Still Love Me Tomorrow

youtu.be

The Shirelles をカヴァーしてみた。

The Shirellesは "Baby It’s You"とか "Boys"とか デビュー当時のThe Beatlesがカヴァーしてたんだね。(この曲はやってない)
ここで取り上げたのも もちろん The Beatles 繋がりで。

The Beatles って言えば "Lennon/MaCartney"
誰もが知ってる二人の連名が代名詞ともなっているよね。
デビューの"Love Me Do"と"P.S.I Love You"  後に続く"Please Pease Me"と"Ask Me Why" それにその後続々と世界を席巻してゆく無数のヒット曲のほとんどが二人のオリジナル曲だったから。
でも意外や カヴァー曲もよくやっていたんだ。
ま おそらくはアルバムを制作するにあたって オリジナル曲だけでは足りなかったという事情もあったんだろう。だけど彼ら自身が『お気に入りの曲を再現したい』って気持ちも強かったはずだ。現にそれ以前は当時のヒット曲やお気に入りをカヴァーしまくっていたんだからね。それにしてもその選曲の幅広さだよ。R&Bやロックばかりじゃなく ミュージカルナンバーやスタンダートナンバーまでカヴァーしてたんだよ。私の大好きな"Till There Was You"なんて ただの貧相で突っぱったロックバンドがやる曲じゃないから。他にも "A Taste of Honey"だとか"Besame Mucho"だとか 当時中学生だった私は 何の抵抗もなく受け入れて聞いていたわけだけど 今あらためて振り返れば驚くような選曲だったんだ。ハタチそこそこの若造であったThe Beatlesは 当時すでに 音楽的素養という観点からして タダモノではなかったということだよな。もっとも今挙げた曲はポールの好みであって ジョンの方はあまり気乗りしてなかったという。
"A Taste of Honey"はイントロいきなり ♫ A Taste of Honey~ ♫ ってハモリで始まるんだけど ジョンはオチョクって ♫ A Waste of Money~ ♫ ってやってたらしい。

ま そんなこともありーの "コーラスグループであったThe Beatles"は 当然のことながらカヴァーにも アメリカのコーラス曲をよく取り上げていたんだ。というより ドゥーワップにせよロックンロールにせよ "海の向こうのアメリカ"の音楽シーンにはビンビンにアンテナを張って 貪るように吸収していたんだろうよ。

Please Mr. Postman - The Marvelettes (1961) - YouTube

"Please Mr.Postman"は Carpentersで有名になったかもしれないけど これは  元々 The Marvelettes って黒人女性グループのオリジナル。
それをThe Beatlesがカヴァーして その後Carpentersがカヴァーしたもんなんだね。
Carpentersは すごくオシャレで爽やかにやったけど The Beatlesのはちゃんと?黒っぽかった。そして元祖のThe Marvelettesは 当然のことながら真っ黒! 野太い 黒人女性特有のコブシを効かせたヴォーカルがゴキケンなナンバーだったな。

1950年代のニューヨークって 黒人コーラスグループはウジャウジャいたんだろうね。もちろん男性グループが大勢を占めていただろうけど 中には女性グループももちろんいた。どっちにせよ 商業的にデビューしてないだけで実力はスゴイ って奴らが街角で好き勝手に歌いまくってたんだ。いわゆるストリートミュージシャンだね。で みんな互いに競争したり真似っこしたりしながら 黒人特有の「ドゥーワップ」のスタイルも熟成していったってわけだな。
山下達郎に その名も"On the street corner"ってアカペラアルバムがあったな。山下達郎はスゴイね)

今回取り上げたThe Shirellesは そのちょいと先に The Bobbettesとか The Shantelsとか大ヒットを飛ばしてるグループがいて その若干後にデビューした。
"I Met Him on A Sunday"(1958年)からスタートして この"Will You Still Love Me Tomorrow"(1960年)でみごと全米ナンバーワンに輝いたって経緯がある。
その"Will You Still Love Me Tomorrow"のB面が"Boys"だったんだけど これをThe Beatlesが目ざとく見つけて自分らでも歌った。で そのリードヴォーカルがなんとリンゴだったんだね。リンゴがリートを取るの おそらく初めてだんたんじゃないかな。(リンゴのヴォーカル(声質)は 正直ちょっと地味だった)
その後 "Baby it’s You"(1961年)がリリースされて これもThe Beatlesがすかさずカヴァーしているね。

"Will You Still Love Tomorrow"では シャイで素朴な黒人の女の子が 急にステージに押し出されてはにかんでいるような シャレっ気のないぶっきらぼうな歌い方が微笑ましい。

The Shirelles - All The Hits And More [3CD] (2009) / AvaxHome