キラGトーク

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レクサス エレガンス LEXUS SC430

2023.0707撮

 

これさ テールに妙なフィンがついてないだろ?
これがいいんだよ。


ちょうど7月1日 車両を乗り換えた。
と言っても同じSC430なんだけどね。
え? そう同じ車種。バカだろ。
でも今度のはね パールの白。ホワイトパールクリスタルシャインなんて仰々しいネーミングだ(前のはコスモシルバー。これも8層コーティングって奢ったペイントがウリだった)
2007年登録車で前のより3年古い。
ただし!
走行距離 なんと たった5千キロ強!
5千キロだよ! 5万じゃないよ!
どういうことだ!?...
かわからないまま 『まあ怪しい車じゃあないだろう』と無理矢理自分を納得させてしまう。
(おまけに「記録簿なし」。うん やっぱり怪しいか?)
(あ~ でも 自分に都合の悪い点には目をつぶってと。。。)

でね この車両は見ての通り 純白であるうえに お尻にフィンがついてないだろ それが素晴らしいんだよ。
SCって何故か どれもみなおしなべてフィンをつけているんだよね。見るからに"取って付けました"ってヤツをね。前の車もそうだった。しかもあれが純正オプションだというんだからね。レクサスのあのセンス わからないよな。
全体に丸みを帯びたふくよかさをもっていて この優雅なラインこそがこの車を唯一無二の存在たらしめている。先代ソアラとはまるで違う趣であり SC430たる所以ともいえる。その大事なお尻の丸みに妙なフィンをつけるだなんて無粋なこったよ。あの曖昧な丸みが魅力なんだからな。

それはともかく 前のヤツも買った時点で15,000キロって とんでもない上モノだったから むろん気に入って乗ってはいた。
気に入ってはいたものの 密かに

『 …白のSC 欲しいな…   』

なんて思いも燻ぶらせていたんだ。『お尻のフィンはない方がいいのに』ともね。

その先代SCもホントに程度のいい車でね。
レクサスの営業マンから 「10年前のですよね! キレイに乗ってらっしゃいますねえ。こんなすばらしいお車拝見できて幸せな気分です」なんて営業トーク言われたことがある。
またある時は "SC専門店"と謳った中古屋さんで『これはッ』と思う白いSCを見つけた。いやしかし かなり期待して見に行ったのに 実物はガッカリする程度の車両でね。逆にそこのスタッフから「お客さんのコレ(SC)に勝てるクルマありませんよ」「お客さん入ってきた時ビックリしましたもん」なんて言われたこともあるくらいだったんだ。

(話逸れるけど レクサスのディーラーってさ あの過剰な?接客がハナについて普段あまり行かないんだよね。はじめて訪問した時は驚いたよ。コーヒーとお菓子の提供があったんだけど それを持ってきてくれた女性の登場には唖然とした。しずしずと トレイを両手で"捧げ持つ"ようにして現れたんだよ。高級ホテルを思わせる店構えとか "納車式"で車にベールを被せて待機しているとか …。
『なんか勘違いしてるよなあ』と …。
まあ そういう浮いたような接待が気分いいって人たちが多いってことかもしれないねえ)

そんなSCだったからずっと『まあ コレより良い車はないってことだよな』と自分に言い聞かせてきたわけだ。

それがなんと 今回の出会い! 
条件ドンピシャで しかもとびっきりの極上モノときたもんだ! 

無論 一瞬躊躇はした。
『今の車だって最上級じゃないか』『どこも不具合あるわけじゃなし』『そもそも普段そんなに乗りゃしないだろ』。。。なだめすかそうとする自分がいる。

しかし
"真っ白なボディに真っ赤なシート"
"フィン無し"
"5千キロ"
もうこれ以上のタマ ないね。
もしここでスルーしたら この先ズッと後悔し続けるだろうなと焚きつける自分もいた。

 

それと すっかり忘れてたけど 実際手に入れた後にフト思い出したことがある。

。。。『白のセンチュリーに 赤いタータンチェックのシートカヴァー掛けて乗ったらカッコいいだろうな』。。。

こんなこと ごく若い頃考えてたんだ。
おゝ これまさに今回のSCそのものじゃないか!
いやあ 遥か彼方の 何十年も昔のハナシだよ。自分の車だなんてまったく現実味のない頃で 単なる夢想だよ。しかも強い憧れだったわけでもなく忘れ去っていたはずの嗜好。それを何故か今 気がついたら叶えていた ってことになるんだなあ。埃をかぶった潜在的な願望は色褪せてはおらず むしろハッシとした鮮やかな姿で目の前に蘇った!
おもしろいねえ。

 

ホラ みてごらん!
この流れるようなたおやかなライン。
真っ白なボディに真っ赤なシート。
まる~んとしたお尻。
コンバーチブルでありながら クーペのお淑やかさをも醸し出し これ見よがしでないスポーツマインドを控えめに主張している。
煌めくような派手さを放ちながらも あくまで上品だ。
ラグジュアリーにしてコケティッシュ。そしてピュア。。。

この佇まいね まさにグレース・ケリーなんだね。
真っ白なホルターネックドレスにパールのネックレス。柔らかなフレアスカートを知的にまとったグレース・ケリー
(誰それッ!?)

 

LEXUS SC430
生産終了から13年。
品格漂う楚々たる風情が いまなお麗しい。
浮世離れのエレガンス。

Eternity...

 

(2023.7.7)

先代のSC430の記事。
楽しい思いをたくさんさせてもらった。↓
レクサスの華 LEXUS SC430 - キラGトーク (hatenablog.com)