キラGトーク

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ひこうき雲

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♪ 空を駆けてゆく ♪ の 「......けて......」のコードにマイナーを使ってるセンスはいいね。
松任谷正隆はこれに驚いて結婚を決めた?とか。
なるほどのセンス。

 

一聴してプロコルハルムの「青い影」を誰もが連想するこの曲だけど 今回調べてみると なんと荒井由実自身がそもそもプロコルハルムの大ファンだったらしいね。で 自分が有名になってからロンドンへ行ったりして なんと彼らと共演したりレコーディングまでしたらしい!

荒井由実は幼い頃からピアノを習い 大学までずっとキリスト教系の学校で過ごしたという。中学生の頃から曲作りをしていたという彼女の曲が「都会的」とか「ヨーロッパ的」とかいわれる所以は アメリカヨーロッパの曲を聴きまくっていたことだけじゃなく ベースにはおそらく讃美歌やクラシック音楽の影響が色濃いんだと思う。
プロコルハルムの「青い影」も もちろんバッハの和音進行に則っている。バッハつまり教会音楽。そういう雰囲気をたっぷり纏った音楽だ。

さて この曲がどの程度ヒットしたのかは知らないけど レコーディングは手間取ったらしいよ。
バックのバンド演奏の方はすぐ出来上がったものの 肝心のヴォーカルが問題だった。というのは荒井由実の歌い方が いわゆる「ちりめんビブラート」だったことだ。これにプロデューサーとか誰とかがどうしても納得できず 何度も歌い直ししたというエピソードがある。
荒井由実は曲作りは早くからしていたが 自分が歌うつもりはなかったと語っている。まあ 簡単に言えば劣等感があったんだろうね。「ちりめんビブラート」もそうだけど どうも音程も悪かったらしい。声質も 女声としては野太い方だよね。

荒井由実ユーミンと言えば 濁音を濁音のまま発声することとノンビブラート唱法が特徴だ。きっとどこかの時点で「ちりめん」がダメならいっそのこと「ノンビブラート」で行こうとなったんだろう。

劣等感を抱きながらも あれやこれや苦労して試行錯誤を重ねながら むしろそれを魅力に練り上げて"ユーミン"のヴォーカルをつくり出したんだね。

夕暮れ飛行機雲 by ブラックオパール (ID:3241336) - 写真共有サイト:PHOTOHITO